date: 2009年12月24日

subject: 染帯偏愛

from: 佐藤文絵



樺澤さん、髪のお話をありがとうございました。きもの姿の髪型はずーっと課題だけど、話題のEコームのおかげでだいぶん楽になりました。ただ私の髪は細く少なく、腰のないヘナヘナ髪質なものだから、ちんまり小さくなってしまうのが依然悩み。植田さんからおききした「事前に固めないヘアスプレーをしておくと腰が出る」というのも試してみたのだけど、まだあまり上手にできません。それでもプロの手にかかるとしっかりボリュームが出るのだから、やればできるはず…。正しい位置で逆毛、ホットカーラーなどなど、きちんとした場面の多い年始に向けて、もっと工夫しよう!と改めて思いました。そしてホットカーラーを早速購入しました(笑)。

今年の2月でしたっけ。3人で集まった日はそんな髪型の話でもおおいに盛り上がりましたけども、植田さんは前回紹介してくださった館山唐桟のきものを着てらっしゃいました。館山唐桟のなかでも厚手の「七々子」という生地だったと思います。私の母も着ていますし、友人にも愛用者が多くよく目にするのですが、ほんわりと柔らかでしっとりとした風合い、腰もあり、いつもすてきだなあと思いながら見ています。裏地をつけた上質な木綿は、おっしゃるとおり最初の一枚にぴったりかもしれませんね。

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うすいグリーンの館山唐桟。しなやかな風合いは写真からも伝わるでしょうか。ちなみに植田さんが手にしているのは・・・たまごっち(笑)。ピロリロリンとおもむろに電子音がして「佐藤さんちょっといいかしら。じつはわたし、この子の世話をしなくちゃいけなくて…」とバッグから出てきたのがコレです。お茶目!


先日紬の「嵩高さ」についてご質問がありました(こちらです)。結城紬は普通の紬に比べて糸がとても細いゆえに、生地は決して分厚くなく、しなやかなはず。ただし織る段階で糊をかけますから、反物の状態ではバリバリしていますよね。仕立ての前に糊を落とすわけだけど、糊をどのくらい落とすかによって風合い(嵩高さ、身体に沿うかどうか)がかなり異なると思います。
私は機械織りの結城紬(作り手から本結城とほぼ同じ糸を半自動織機で織ったものとききました)を着ているのですが、糊落としはやはり結城の職人さんにしてもらいました。どのくらい糊を落とすか選ぶことができます。最初からしなやかに着たければしっかり落としてもらう、まずはしゃきっとした風合いを楽しんで、洗い張りで徐々に糊を落としていくならほどほどに、といった具合です。新しい紬を下ろす際は、まずは単衣で着て、洗い張りを何度かしてくたっとしてきたら袷にする・・・そんなふうに育てるように楽しむ人もあるようですね。

とはいえ、織りのきものは「堅もの」と言われるとおり一般的には嵩高く、染めのきものは「柔らかもの」と言われるとおり身体に沿いやすいもの。私は先日お話したとおり紬からきものライフがスタートしたので、ある日久しぶりに(好んできものを着るようになってから初めて)柔らかものをまとったとき、びっくりしました。鏡のなかの自分がいつもよりずいぶんほっそりしていたのです。私はなかなか骨格が立派で、筋肉も脂肪もそれなりに・・・なのですが、そんなことはさておき、とにかく当社比85%くらいの印象。これは嬉しい!
また柔らかな肌触りにうっとりとして、何となく縁遠く感じていた柔らかものを紬と同じくらい好きになりました。

そして柔らかものを着るときは、柔らかもの=染めもの全開モードでいくのが好みです。染めのきものに織の帯ではなく、染めのきものに染めの帯。

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変わり縮緬をベースにした江戸小紋(角通し)は、この先ずーっと着ていけそうなベージュ。今しばらくは同色系の縮緬の帯や赤系の塩瀬の帯を合わせて明るめに。


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紋意匠の色無地にも染帯。古典柄なら少々改まった場にも。総柄ならもっと軽い場に。


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織りのきものには織りの帯、もしくはこんな型染・紅型を。


塩瀬+友禅の染帯は染めのきものに。綸子+絞りも同じく染めのきものに。縮緬+友禅は染め・織りどちらにも。型染・紅型は織りのきものに・・・というのがだいたいのルール。

礼装・盛装なら染めのきものに織りの帯がお約束。そこまでいかない場には、染帯のほどよい軽さが居心地よく、また染め+染めの組み合わせは、身も心も柔らかく女らしい気持ちにしてくれて、嬉しいのです。


COMMENT
結城の件、記事にして頂いてありがとうございました。

糸の細さと、糊の落とし具合で変わるのですね。
まずは単衣で、というのをきいて是非試してみたくなりました。
長く着れる者だから、長く着た方が風合いが良くなるものなので、今のうちにちょっと背伸びでもいいものを買いたいと思いました。
育てるの、楽しみです。
Posted by のこ at 2009年12月25日 18:36
ブログを読んで うれしかったです!
母からもらった結城があるのですが
「むっくり感がない これはただの紬かも」とある方に言われ すごく悲しかったのです
せっかく大事にしていたものを譲ってくれたのに
(ちゃんとラベルも貼った布もあることはあるのですが)
しなやかさは きっと長く着ていたからですね
これからも大事に着たいと思います
Posted by ちっち at 2009年12月26日 00:19
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